Vol.10 東福寺、有終の紅葉 03.12.4訪問/12.9掲載
 紅葉の見納めに私が選んだのは、京都・東山にある東福寺です。ここは、京都の紅葉前線の代表選手として、何度もニュースで見たので、どうしても訪れたかった場所です。

 京阪電車の東福寺駅で降り、10分ほど歩くと、モミジの林の向こうに通天橋が浮かんで見える、あの有名な景色と出会います。「あっ!ニュースで見た場面はここだ!」と嬉しくなりました。
 中に入ると、まるでモミジの展覧会。約2000本のモミジが個性豊かに色づいて、秋の終わりを名残惜しそうに彩っています。もちろん葉っぱが落ちてしまった木もちらほらありますが、今年は色づきが遅かったためか、見頃の期間も長く、まだまだカラフル紅葉の競演は続いていました。
 東福寺という名前は、奈良の東大寺と興福寺になぞらえて、名づけられました。その名に負けず、境内は広く多くの見所がありますが、特に日本最古の三門(国宝)は大きくて風格があります。二重屋根の縁が少し上向きで、スカートの裾を広げたようになっていて、力強さの中にも優雅さがありました。ちなみに、ここは見学無料です!

 東福寺から15分ほど山を登っていくと、静かな林の中に泉涌寺
(せんにゅうじ)があります。等身大の楊貴妃観音坐像が安置された観音堂は、全国でも珍しい“美人祈願”のお堂。迷わずお守りを買ってしまいました。
写真(上から)みとーと東福寺の紅葉/東福寺の通天橋/楊貴妃像のある泉湧寺とお守り