Vol.15 2004年は東大寺から
 03.12.31-04.1.1訪問/1.3掲載
 一年の計は元旦にあり。2004年はやはりココから! 東大寺の除夜の鐘で幕開けです。

 大晦日夜10時半、鐘楼(国宝)に到着。すでに長い列。ざっと見て400〜500人。まだまだ人は来ます。鐘が大きいので、先着800人で、8人一組でつきます。11時すぎ、整理券が配られました。券は、鐘楼と梵鐘の絵が書かれた記念品です。冷えは徐々に足から襲ってきます。「もう紅白も終わって『ゆく年くる年』がやってる頃だね」なんて思っていると・・・「ボォーーーン!」と低い音で鐘が鳴りました。その音は、まるで地響きのよう。私の体も共鳴しました。周囲からは歓声と拍手。新年の始まりです。
 私は58回目の鐘をつきました。誰よりも大きい音を響かせたいと、思い切り綱を引っ張りました。「ボォーーーン」。奈良でお正月を迎えられた喜びが、じわじわと湧いてきました。

 その後、無料開放されている大仏殿へ向かいました。近づくに従って、読経の声が大きくなります。あまりの参拝客の多さに、入場規制をしていました。人の流れのままに、ゆっくりと門をくぐった瞬間、窓から顔をのぞかせた黄金に輝く大仏さんが現れました。なんともまぶしいお顔で、ありがたい気持ちがします。人をかき分けながら中に入り、今年最初の祈願。その印として、インドで聖なる動物として崇められている牛の胆石の御札(1500円)を買いました。
 いつもは観光の東大寺ですが、今日ほど信仰の深さと喜びを感じた時はありません。2004年は、いつもと違う最高のスタートになりました。
写真(上から)みとーと牛の胆石の御札/梵鐘と「除夜の鐘」記念券/本堂から顔を出した大仏