Vol.97 西本願寺 素敵キャンパスツアー
05.5.28訪問/6.8掲載
 龍谷大学が主催するキャンパスツアーに参加しました。目的は、普段は非公開となっている西本願寺の名園・滴翠園の飛雲閣と書院の見学です。

 午前9時半。ボランティアの学生さんたち数名に連れられて、お隣の西本願寺に行きました。参加は年配を中心に25人。まずは、唐門(国宝)から。伏見城の遺構といわれ、細部まで華やかに彫刻された豪華絢爛な門です。学生さんのちょっとたどたどしい説明は初々しく、「この門は、見ていると時がたつのも忘れてしまうから、別名『日暮門』。日が暮れないうちに、私たちも次に行きましょう!」と軽くジョークも。
 次が、飛雲閣です。豊臣秀吉の聚楽第(じゅらくだい)から移築されたと言われ、3階建ての左右非対称で、派手な桃山建築です。1階の屋根は、右が入母屋、左が唐門と同じ唐破風(からはふ)。2階は、障子と三十六歌仙が描かれたふすま。3階は、天文台。昔は、池の上に立ち、船で出入りしたそうです。なんと風流で、遊び心いっぱいの楼閣でしょう。金閣寺や銀閣寺と並ぶ「三名閣」の称号に納得です。
 桃山建築は、書院(内部撮影禁止)にもあります。203畳の「鴻の間」(国宝)。欄間にはコウノトリの透かし彫り。狩野派による松竹梅の襖絵は、展覧会の際、1億円の保険がかけられたそうです。そして、大広間の外には、日本最大の能舞台。舞台の松の絵は、近くの庭から見ると日差しでぼやけていたのに、広間の奥からだとハッキリ見えるから不思議です。書院には他に4つの能舞台があり、北能舞台(国宝)は日本最古。他にも御影堂を山に見立てた「虎渓の庭」(特別名勝)など、見所はいっぱいです。

 この後は、龍谷大・大宮学舎で明治時代の重文建造物(5棟)に寄り、最後は、深草学舎で管弦楽団によるミニコンサート。お土産の文房具をもらい、昼食は10年ぶりの学食です。活気ある大学の様子や学生との会話など、思わぬおまけがついて、楽しい楽しいキャンパスツアーでした。
写真(上から)西本願寺の唐門、学生ガイドとみとー/滴翠園の飛雲閣/龍谷大の大宮学舎