Vol.79 八坂神社、かるたでハイ!
05.1.3訪問/1.8掲載
 羽根つき、凧あげ、こま回し、そしてかるた取り・・・。幼い頃、正月によく遊んだものでした。恒例の「かるた始め」が、京都の八坂神社でありました。
 八坂神社は、祇園祭で有名な、人気の初詣スポット。私もまずは大きな屋根の本殿に参拝しました。本殿は「祇園造り」とよばれ、本殿と拝殿を一つの屋根で覆った独特の様式です。前の舞殿には、祇園の店名が書かれた提灯がいくつも飾られていました。厄除けと商売繁盛の神様なのです。

 さて、かるた始めはどこで?と辺りを見まわすと、境内の隅に能舞台を見つけました。開始30分前。込んでいましたが、去年の下鴨神社の蹴鞠始めほどではありません。
 午後1時。真新しく色鮮やかな平安装束の子供たちと、「かるた姫」の女性たちが舞台に登場。顔には白いおしろいをたっぷり塗り、舞台の上はすっかり平安世界でした。
 神事が済むと、いよいよかるた取り。歌が詠まれるたびに「ハイ!」という元気な声があがりました。休む暇なく朗々と歌が詠まれ、私も和歌を口ずさんで歌の情景を思い描いていました。なんと優雅。心も一緒に満たされます。改めて百人一首を読み返したくなりました。

 
 帰りに、東山のシンボル、法観寺(八坂の塔)に寄りました。不定期で閉まっている時もあり、内部を自由に見られる数少ない五重塔です。中には東西南北に仏像が安置され、壁には極彩色の壁画がハッキリと残っていました。塔の2層の窓からは、大勢の人の往来が見えます。
 優雅なかるたと貴重な塔内部と、新年早々いいものを見ることができました。
写真(上から)八坂神社の西楼門とみとー/八坂神社のかるた始め/八坂の塔内部の仏像