マレーシア世界遺産&登山紀行
Travel History
キナバル山頂にて。ガイドのファズリーさんと
 
1.1 SUN 晴、夕方に霧
いよいよ期待と不安の1泊2日のキナバル登山! 朝7時半、旅行会社のバスでキナバル公園へ。途中30分休憩し、9時半に到着。体力に自信のない我々は早い時間の到着を要望したが聞き入れてもらえず、この旅行会社への不信感は募った。登山手続きをし、10時半に登山口(標高1866m)に到着。登山には専属ガイドが必須で、我々には20才のファズリーさんが付いた。ガイドブックには「登山経験のない人でも登頂できる」と書いてあり、楽に考えていたが、全然違った。きょうの行程6kmのほとんど登り。あすの防寒着や雨具などを詰めたバックパックは重く、午後2時半、標高3000mを超えると確実にぺ−スダウン。ラバンラタの山小屋には、午後5時50分にやっとの思いで到着。標準タイム「6〜7時間」を上回る7時間20分だった。夕食をとり、4人部屋のベッドで7時半に寝るも、標高が高いせいでなかなか寝付くことができなかった。
キナバル山の登山道にて
12.30 FRI 晴
 年末年始を海外で迎えるのは初めて。当初は中米グアテマラなどを予定していたが、航空券の値段が高く、断念した。関西空港は、「出国ラッシュ」のニュースが嘘のように人が少ない。マレーシア航空の機体は正午前に離陸、5時間でコタキナバルに着いた。今回は私たちの旅計画をもとに旅行会社にアレンジしてもらった。そんな訳で、空港~街まで旅行会社の送迎車が付いた。同じホテルに4日も泊まる。まずはウォーターフロントでマレー料理に舌鼓。
 
12.31 SAT 晴時々スコール
朝5時起床。7時の飛行機でサンダカンへ、熱帯の動物に会いに行く。旅行会社の送迎車で1時間20分、ラベック・ベイに到着。鼻の大きなテングザルの保護区。餌付けの時間が近づくと、観察小屋前に群れが続々とやってくる。すると突然、食事を終えたボス猿が20人ほどの観客の間を暴走し、駆け抜けていった。みな呆然…。午後訪れたセピロックは有名なオランウータン保護区。ロープをつたって森の奥からやってくる彼らは、逆立ちしたり、足で食べたりと、最高のパフォーマンスを見せてくれた。明日のキナバル登山に向け、ゆったりした1日。コタキナバルに戻り、日本料理店で年越しそばを食べる。
1.2 MON 朝は晴、昼前から曇り&雨
午前2時起床、2時45分に登り始める。目指すは山頂からのご来光だ。真っ暗な3kmの山道をヘッドライトで進む。途中、高山病で体調を崩した韓国人もいた。防寒具を着て荷物は軽くなったものの、ルートはきつい。ロープをつたって進む箇所もある。1km先の小屋から先はひたすら岩山を登り続ける。暗い空と岩山の境を目指し、果てしない岩肌を進む。20歩歩いては休む、もうダメか…何度もあきらめかけた。5時40分、残り1kmの看板。徐々に東の空が明るくなってきた。山頂は目の前に見えたが、もう日の出には間に合わない。あきらめて、途中から日の出を拝んだ。みとーは6時40分、じょびは6時50分、標高4095m、ロウズ・ピークの頂上に立った。この日の登山者の最後だったが、感激でいっぱいだ。ほとんどの登山者がいなくなった後も眼下に広がる雲海の景色を堪能した。が…下山も楽ではない。ウツボカズラの群落は素晴らしかったが、ひざも痛くなってきた。登山口には着いたのは午後4時10分。結局、登りは約11時間20分、下りは約7時間40分。計19時間。登頂証明書をもらい、コタキナバルのホテルでは、あっという間に寝てしまった。
(下山中にカメラを落とし、故障。ビデオのカメラ機能や代替カメラでしのぐ)
オランウータン(左)とテングザル